2018年3月5日月曜日
おひつ
先日、おひつを修理に出しました。
2015年10月。
加藤けんぴ店の開店前、徳島の司製樽さんにお願いして制作してもらった2升用の杉のおひつ。
初めは上の写真のようなピカピカの銅のタガでした。
その圧倒的な存在感にドキドキしていましたが、使い続けていくうちに道具として手に馴染み、いい色合いになってきました。
とはいっても普段使い慣れないおひつ。
使い始めて2週間くらいの頃、洗って干す場所が定まっておらず、不安定な場所に置いてしまい落としてしまいました。
木口がすこし割れてしまい、もう心臓が止まるくらいの衝撃でした。
しかしきちんと作られていたからでしょうか、元に戻ろうとする力が働いておりしばらくすると気にならない程度にはなりました。
今ではその割れを見る度、ちゃんと丁寧に使おうという戒めになっています。
他にも木が縮んでフタが閉まりにくくなったり、黒ずみが出てきたり。
黒ずみはたまに酢飯をおひつの中で作るようになって抑えられるようになりました。
そうやって自分である程度メンテナンスできるのは愛着も持てるし、使い続けられるところなのですが、やはり職人さんの手を借りる場面もあります。
ウチの場合はタガが緩んできて、板の間にすき間が出来てしまいました。
タガは反対方向に叩いたりしてある程度直すこともできますが、これからも使い続ける為に修理をお願いしました。
そうして戻ってきたのが下の写真。
銅のタガが竹になりました。
こちらの方が強度がでるそうです。
巻き付けるところに職人技を感じられてかっこいい。
桶やおひつは直しながら長く使っていくもの、と教えてくれた司製樽の原田さん。
最近は「結い物で繋ぐ会」という活動もされていて醤油蔵などの大桶を作ったり、修繕したりしているそう。
身近に桶職人さんがいて、いつでも直せる環境ができ、いい桶文化が育つといいですね。
これからも末永く使わせていただきます。
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