2016年8月21日日曜日
後ろの気配
夏の怪談ではなくて。
気を配るって話。
ある方との会話で、ずっと記憶に残ってる話があります。
気配り、気遣いができるようになるにはどうすればいいかっていう話になって。
その方が言うには、
「エスカレーターに乗ればいい。」
とのこと。
えっ?どういうことですか?と聞いたら、
「エスカレーターで、後ろから歩いてくる人のスペースを空けていられるかどうかが大事。」
という答え。
なるほどなあとは思ったけど、その時はまだちゃんとわかってはいませんでした。
今、湯布院の新しい環境で働いていて。
これまでも本当にいろんなバイトをやってきたんだけど、厨房って大体狭いんですよね。
人がすれ違えるかどうかのスペースを行ったり来たりすることが多いです。
そんな時、後ろの気配に気を配れるっていうのはすごく大事です。
いろんな人が働いて、スムーズに仕事をするには、そういう気配りが必要だなってことを、ようやく実感として感じているところです。
あ、ホームページのデザインを少し変えました。
気配りと主張。
バランスも大事。
2016年8月15日月曜日
水出し
湯布院に来て2週間ほど経ちました。
こちらの生活にだいぶ慣れてきて、生活のリズムにも違和感を感じなくなりました。
でも東京に帰れば、またお店の日々。
いまだけの貴重な時間なんだなあとかみしめています。
そんな毎日の楽しみは、東京から持ってきた珈琲豆と日本茶。
珈琲豆は加藤けんぴ店のお隣、「ねじまき雲」さんの珈琲豆。
日本茶は加藤けんぴ店で販売もしてます、大阪の「小原春香園茶舗」さんの日本茶。
なかなかドリップや急須でのんびり淹れる時間はないので、両方とも水出しで。
湯布院に来てよかったことのひとつは、水道の水がとてもおいしいこと。
水ってこんなに違うんだなあと改めて感じました。
その水で作った水出しの珈琲と日本茶。
手軽にこんなにおいしいものが飲めるなんてね。
ものを売る立場じゃなくて、使う生活者の立場として楽しませてもらってます。
そういう立場で考えると、宣伝の下手さは商品にも申し訳ないなあと、痛感します。
今後はそういったことも課題です。
あと一ヶ月ほど。
今だからできることを。
2016年8月9日火曜日
弱さ
由布院に来て思ったより自分の時間があるので、街を散歩したり、読書したり。
ネットで調べたりしたのだけど、今日は図書館に行って、由布院が「まちおこし」で有名になったいきさつを大体知ることができた。そんなことをブログに書こうかなと考えていたんだけど、なにかしっくりこない。
たぶんどれだけ歩いても、本を読んでも、この街の深いところをわかることはできないし、そんな部外者の自分の勝手な感想を書いたところでなんの言葉の重みもないだろうなと思った。
やはり今考えるのは、自分のこと。
しかも自分の「弱さ」について向き合う時なんじゃないかと思う。
「自信のなさ」「コンプレックス」と言ってもいい。
それはお店を始めるきっかけ、根本にあるものだから。
そして春頃からなんとなく頭の中に、「強さ」という言葉と、「自信」という言葉があった。
さらに昨日ひさしぶりに友人と電話したらそういうことを含めた「キャラクター」、「自己プロデュース」という言葉が出てきた。
自分はどういう人間なのか。何がしたいのか。それをどう見せていくか。
考えるとやはり「弱さ」に行き着く。
そして自分はそれを隠そうとしている。
「弱さ」なんて人に見せるものじゃないし、見せられたって困るでしょと、もっともらしい言い訳をつけて。
それはSNSの使い方にも表れていて、Twitterは個人とお店のアカウントに分かれていて、ブログも二つある状態。
Facebookはお店のページはブログのリンクを貼るだけで、個人の投稿は使い道がわからない。
そんなわけで、この文章もどこに書いたものかとずいぶん悩んだ。
でも頭ではわかっている。
「弱さ」を見せたいわけじゃないけど、「弱さ」はあるってことを認めたいと思ってる。
その上で、「どんな人でも楽しみをみつけられる」ということを示したいと思ってる。
ということで、まずはTwitter、ブログの使い分けはやめます。
お店のことも、個人的なことも全部ひとつ全部同じ。
重くなること請け合い!なのですが、どうぞお付き合いいただけたらと思います。
2016年8月7日日曜日
モモ
ミヒャエル・エンデの『モモ』を読みました。
時間がたっぷりあったので、金鱗湖のそばのベンチでがっつりと。
いやーおもしろかった。
気にはなってたけど、どういう話が全然知らなくて。
児童文学らしいけど、惹き込まれて一気に読んじゃいました。
時代の流れが変わって、効率化を図った割に「時間がない」「ひまがない」って言っている近代化に対する批判が込められていると思うんだけど、全然難しさを感じさせないんですね。
説教くさくなくて、おもしろい。
特に灰色の男たちが、観光ガイドのジジをまるめこむあたりはお見事でした。
成功を得たかわりに自分の時間をなくしてしまったジジ。
自分のなかにあるものがどんどん世の中に消費されていく一方。
一度は昔の自分を取り戻そうとするけど、成功を手放すのが怖くて、苦しいと知りつつ今の状況にのまれてしまう。
今の現実で、成功してお金持ちになった人は少ないのかもしれないけど、だれにでも「そういうものなんだろうなあ」と感じさせるものがあります。
成功ってなんでしょう?時間ってなんでしょう?
時間と言えば昔、「忙しいは、心を亡くすと書く。だから忙しいとは言わない。」と言っている方がいました。
確かにそうだな、と思いました。
でも実際のスケジュールは、めちゃくちゃ忙しそうでした。
あと僕は余裕が好きです。
仕事は早めに行って、余裕をもって終わらせられたらと思います。
でも決められた時間に、ということも当然あるので、その時はどれだけ効率よく気持ちよく仕事ができるかを考えます。
うまくいってると、時間に追われてる、時間がないっていう感覚はなく、達成感があります。
ただ最近、自分のペースが乱された時にイライラするんじゃなくて、そういう時の余裕も大事なんじゃないかなと考えています。
時間の使い方をコントロールする。
そういうのが大事なのかなあと思います。
物語の終盤、制限時間付きのミッションが与えられます。
それまで急がば回れのようなことを言っていたカメに、時間を無駄にしているとか、急いで!とか言われます。
最初は違和感を感じたのですが、状況に応じた時間の使い方、コントロールの大事さも示唆しているのかなと考え直しました。
そんなわけで、時間について考え直すいいきっかけになりました。
最近本を読む時間もなかったからなあ。
たぶんまた芋けんぴを作り始めると、全然時間がなくなるのだろうな。
好きでやっているとはいえ、かなり手間がかかりますから。
いいバランスをみつけられるよう、考えていこうと思います。
2016年8月3日水曜日
由布院
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