2016年8月7日日曜日

モモ










ミヒャエル・エンデの『モモ』を読みました。
時間がたっぷりあったので、金鱗湖のそばのベンチでがっつりと。

いやーおもしろかった。

気にはなってたけど、どういう話が全然知らなくて。
児童文学らしいけど、惹き込まれて一気に読んじゃいました。


時代の流れが変わって、効率化を図った割に「時間がない」「ひまがない」って言っている近代化に対する批判が込められていると思うんだけど、全然難しさを感じさせないんですね。
説教くさくなくて、おもしろい。

特に灰色の男たちが、観光ガイドのジジをまるめこむあたりはお見事でした。

成功を得たかわりに自分の時間をなくしてしまったジジ。
自分のなかにあるものがどんどん世の中に消費されていく一方。
一度は昔の自分を取り戻そうとするけど、成功を手放すのが怖くて、苦しいと知りつつ今の状況にのまれてしまう。

今の現実で、成功してお金持ちになった人は少ないのかもしれないけど、だれにでも「そういうものなんだろうなあ」と感じさせるものがあります。



成功ってなんでしょう?時間ってなんでしょう?

時間と言えば昔、「忙しいは、心を亡くすと書く。だから忙しいとは言わない。」と言っている方がいました。
確かにそうだな、と思いました。
でも実際のスケジュールは、めちゃくちゃ忙しそうでした。

あと僕は余裕が好きです。
仕事は早めに行って、余裕をもって終わらせられたらと思います。
でも決められた時間に、ということも当然あるので、その時はどれだけ効率よく気持ちよく仕事ができるかを考えます。
うまくいってると、時間に追われてる、時間がないっていう感覚はなく、達成感があります。

ただ最近、自分のペースが乱された時にイライラするんじゃなくて、そういう時の余裕も大事なんじゃないかなと考えています。


時間の使い方をコントロールする。
そういうのが大事なのかなあと思います。

物語の終盤、制限時間付きのミッションが与えられます。
それまで急がば回れのようなことを言っていたカメに、時間を無駄にしているとか、急いで!とか言われます。
最初は違和感を感じたのですが、状況に応じた時間の使い方、コントロールの大事さも示唆しているのかなと考え直しました。


そんなわけで、時間について考え直すいいきっかけになりました。
最近本を読む時間もなかったからなあ。

たぶんまた芋けんぴを作り始めると、全然時間がなくなるのだろうな。
好きでやっているとはいえ、かなり手間がかかりますから。
いいバランスをみつけられるよう、考えていこうと思います。

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