2018年8月2日木曜日

ところてん


久しぶりのお店の営業にも、楽しみに待っていてくださった方々がいらして、やっぱりお店はいいなあと感じます。

夏の間は芋けんぴはありませんが、当店の想いである「普段の生活のなかで楽しみになるもの」をご用意してお待ちしています。


そのひとつ、夏の目玉は『ところてん』。

今年で3回目の夏となります。
お世話になっているお蕎麦屋さんに「ところてん、やってみたら?」と言われ作ってみました。
それまで全然食べたことがなかったのだけど、「夏に食べるところてん、すごくいい!」となりましてお店で出すように。

年々進化している定番の『青のりところてん』
伊豆大島産の天草から作った寒天は、ほんのり海藻の香りと味わいがあります。
味付けは自家製だし、醤油、米酢の三杯酢。
その上から青のりの香りを移した青のり醤油の氷を削ります。
おにぎりにも使っている兵庫産の海苔、白ごまをふり、お好みでからしをつけてどうぞ。


そして好評なのは『夏野菜ところてん』。














三杯酢のところてんの上に、焼きナス、湯むきしたトマト、キュウリや茗荷のはいった山形のだし、上の写真では甘長唐辛子など旬の夏野菜をのせました。

僕は焼きナスが野菜で一番好きなのですが、ナスは夏から秋にかけてしか食べないという謎のこだわりがあるので、もう毎日食べたいくらいです。
それにトマトの酸味、山形のだしのねばり、もうたまりませんね。夏野菜最高です!

暑さで食欲が落ちても、これはぜひ食べてほしい。



そして今年初登場は、『抹茶レモンところてん』。














初めの構想ではあんみつを作る予定でした。

でも他の店であんみつを食べてみた時に気付いたのです。
「あんみつ、あんまり好きじゃないかも。」

抹茶アイスのクリームあんみつを食べたのだけど、あんこも甘いし、抹茶アイスも甘い。
これに黒蜜かけるの?と思いました。
確かに寒天には味がないので黒蜜は欲しい。
結局なんの味を味わっているのかわからないまま食べ終わりました。

自分が食べたいのはこうじゃないなと思って、食べたいところてんを考えました。

まず、抹茶アイスなら抹茶アイス、あんこならあんこをひとつひとつ味わいたい。
そしていろんな組み合わせで食べてもおいしい。
時間が経ち、締めに溶けたシロップでところてんを食べる。

そんなイメージが湧いてきました。


そして完成したのが上の写真。

小原春香園さんの抹茶を使った自家製の抹茶アイス。
砂糖の配合にこだわった北海道産大納言の自家製あんこ。
少し苦みのある甘夏レモンシロップの氷みつ。
そしてところてんの下にも、最後までおいしく食べられるよう甘夏レモンのアイスが。

最初に抹茶アイスやあんこをどれだけ食べるかにより、最後のところてんの味わいが変わるという楽しみ方ができます。

これはぜひ食べてもらいたい!


しかしこれは「おや?」と思う人もいるかもしれませんね。
そう、知る人ぞ知るtocoro cafeさんの「トコロ天」に似ているのです。

今は店舗はなくアトリエで活動されていますが、店舗があった頃は5年ほど通っていました。
夏限定の「トコロ天」は上にアイスがあり、氷みつの下にあるトコロテンを味わうものでした。
自分の食べたいところてんをイメージした時、この記憶が脳に染みついていたようです。

今回『抹茶レモンところてん』を出す前に、tocoro cafeの上村さんには経緯を説明して、トコロ天リスペクトということで許可はいただきましたのでご安心を。笑


トコロ天を知ってる方も知らない方も、あんみつとは違う甘いところてんの体験をぜひ味わってみてください。



ところてんには全種、温かいほうじ茶もお付けします。
夏の盛りに、小上がりの畳の上でところてんを食べる。
いい時間になると思います。

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