2018年7月14日土曜日

ガトーショコラ

※7/9〜7/30まで、夏期休業となります。
ご迷惑おかけしますがよろしくお願いいたします。


基本的に甘いものは好きで、チョコレートは常にストックしておかないと落ち着かないくらいです。


ある日ふと、「おいしいガトーショコラってどんなだろう?」と気になりました。

ガトーショコラって僕の中では、食べると「なにか違う…」と期待外れなことが多いイメージだったのです。
最近生チョコやチョコクリームのケーキを食べていて、僕が期待してたのはこういうものだったのじゃないかと気付き、じゃあそれはガトーショコラを知らないだけなんじゃないかと思ったのです。


そんな時、つくし野のカフェ『sens et sens』さんがガトーショコラのレシピを公開(有料)してるのを知りました。
素材の特性から扱い方、作業の意味までしっかり説明されていて、なんとなくできたガトーショコラではなく、ちゃんと意図したガトーショコラが作れるようになるレシピです。
これはガトーショコラを知るには最適だと思い作ってみることに。


でもこういうの、けんぴのモトを作る時にほしかったなー。
けんぴのモトっていうのは、芋けんぴのない時期に販売するために開発した焼菓子です。
焼菓子なんてほとんど作ったことがない時に、参考にしたものからアレンジして、自分のイメージするものに近づけるのはとても苦労しました。

なにかのレシピを見ても、「え、これなんのために入れてるの?」とか「この使い分けはなに?」とかわからないことだらけでした。
そうなるとひたすら、こうすればこうなるはずという仮定と、結果の検証をくり返してちょっとずつ理解していくしかありません。



そんなわけで、サンスさんのレシピでガトーショコラを初めて作ったのがこちら。
















はい。ひどいですね…


僕の悪い癖のひとつが、基本を知らない初めから自分なりのアレンジをしてしまうことです。
これのおかげで、芋けんぴ作りを独学で始めた頃もずいぶん遠回りをしてしまいました。

そういう自分は知っていたので、今回は材料も分量もきっちり同じにしたのです。
レシピも読み込んで、手順もイメージできてました。


だけど円形ケーキの型はなかったのです…
手元にあるスリムなパウンドケーキの型でなんとかできないものかとやってしまったのです。
結果、火の通る上部だけよく膨らみ固まって、中部はしずんでこんな形に。

これじゃあこのレシピで意図した食感にはならないのでしょうね。
でも味のバランスはさすがの美味しさだったし、食感も今までのガトーショコラのイメージを変えるほどしっとり食べやすかったです。















数日後、もう一度作ってみることに。

最初の主旨でいえば、円形ケーキの型を買ってレシピの意図を再現するのが筋ですが、なぜか今持っている型で作れる、美味しいレシピを考えることに。

いろいろ調べると、そんなに膨らませずしっとりとろりとした生チョコのようなショコラテリーヌというケーキがあるそう。
というかチョコレートのお菓子は、少しの配合、少しの作り方の違いでいろんなお菓子になるんですね。

ショコラテリーヌはバター多めでたっぷりの油脂、泡立てない卵と少量の小麦粉で形を作り、蒸し焼きにすることでしっとり仕上げたケーキ。(僕の理解では)

でも自分の食べたいイメージをして考えた結果、サンスさんのレシピに生クリームを加えたアレンジで蒸し焼きにしました。
そして出来たのがこちら。














形はほぼ前回と一緒。
生クリームと蒸し焼きの効果でしっとりなめらかな食感。
でもメレンゲを入れたり、バターもそれほど多くないので、ショコラテリーヌとは呼べるものじゃないですね。



今回ガトーショコラを作ってみて、なにでできているか、食感や口どけの調整の仕方など少しは理解することができました。
次にどこかでガトーショコラを食べる機会があれば、今までとは違う楽しみ方ができそうです。
自分でピンポイントでイメージしたものを作るには、相変わらず大雑把でまだまだ時間がかかりそうですが。

でもそういう遠回りが好きなのです。
みんながみんな、目指すところへ効率的に一直線じゃなくてもいいんじゃないかな。
自分が楽しめるやり方で続けるのが一番。

それにどんな経験もすべて役に立つ時がきます。

芋けんぴとは全然関係なさそうなガトーショコラでも、いつかカタチを変えてけんぴ店で見かけることがあるかもしれません。


さて次は何を作ろうかな。

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